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【食道ガンも治る最新技術】陽子線治療とPDT光線力学治療

タバコとお酒が主な原因の「食道ガン」の「治療と検査」の最新レポートです。日本人の死亡原因の1位はガンです。2位は心疾患、3位は肺炎、4位は脳血管疾患、5位は老衰です。1位のガンは30%近くを占め、3.5人に1人がガンで死亡しています。

1)食道ガンの現状

現在の食道ガンの患者数は約3万人で、40代後半から急増します。

罹患率、死亡率は男性の方が高く、女性の5倍以上になります。そして5年実測生存率は40%を下回ります。実測生存率とは、ある病気と診断されてから一定期間後に生存している確率を言います。死因はその病気だけに限りません。

要因は喫煙と飲酒以外にもあり、熱い飲み物や食べ物、そして肥満もリスク要因とされています。

食道ガンの前兆としては食べ物がつかるようになることから食事の量が減り、体重が減ってきます。胸の奥や背中に痛みを感じるようにもなります。声がかすれたり、むせるような咳が出たりもします。

食道ガンは早く進行する病気なので症状が出たときには進行していることが多く、気づかないうちに進行する恐ろしい病気です。

80年代、90年代は食道ガンの治療は困難を極め、長期生存は難しいとされてきました。ところが、医学の進歩はすさまじく、最近では完治も十分可能となってきました。

2)食道ガンの最新治療、それは「陽子線治療」

「陽子線」という放射線を使う治療があります。ピンポイントでガンを狙い打ちします。

患者がベッドに仰向けになると、装置が回転し、陽子線の照射口が食道の上にくるようにセットされます。治療室の隣にはサイクロトロンと呼ばれる直径4メーター程の巨大な装置があります。このサイクロトロンで陽子と呼ばれる粒子を1秒間に地球5週させるほどの速さまで加速させます。すると、陽子線と呼ばれる特殊な放射線に変化します。

陽子線はガンがあるところでエネルギーが最大になるため、ガンをピンポイントで治療できるのです。これまでの放射線治療に使われてきたX線は体の奥にいくほどエネルギーが弱くなるため陽子線治療より効果が低かったのですが、陽子線治療では、ガンにはピンポイントで当たるけれども、心臓や肺には放射線の影響を低く抑えられます。

陽子線で治療できる病気は食道ガンだけではなく、脳腫瘍、肺ガン、肝臓ガン、膵ガン、膀胱ガン、前立腺ガンなどが対象となります。年齢は乳児から高齢者までで、年齢制限はありません。

陽子線治療の1回の照射時間は約1分で、位置合わせも含めると治療台の上で安静にしている時間は30分程です。これを1日1回、週4回、6週間続けます。ただ、場所や大きさなどで異なり、数回の人もいれば30回以上になる人もいます。

気になるお金ですが、保険が適用されないため、費用は全額自己負担となり、約288万円になります。

2016年4月から、小児がんについては陽子線治療が保険適用となりましたが、食道ガンなど大半は保険適用外です。陽子線治療などの先進医療を対象とした保険もたくさんありますので、検討してみるのも良いと思います。ちなみに私たち夫婦は数年前に先進医療特約を付けました。

現在、陽子線治療を行える病院は北海道から沖縄まで全国にあります。

3)PDT光線力学治療

放射線で治りきれなかったガンの治療に、PDT光線力学治療があります。光と薬でガンを治すというものです。

まず特殊な薬を腕に注射します。薬を投与してから4時間後、内視鏡を使った治療が始まります。内視鏡の中に光ファイバーを入れ、光ファイバーを通してレーザーを照射します。

4時間前に注射した特殊な薬は食道ガンに集まる性質があり、その薬にレーザーを当てると化学反応を起こし、活性酸素が発生するします。この活性酸素がガン細胞を死滅させるのです。ガン全体に繰り返し、レーザーを照射します。治療は1時間程で終わります。

治療費は保険が適用され、約36万円(3割自己負担)で、10日間の入院が必要です。

治療中は、食事するとき少し痛みがある程度で、それは痛み止めで和らぐので、この治療で苦しいというようなことはありません。

千葉県柏市の「国立ガン研究センター東病院」の例ですが、ある患者さんは2ヶ月後、3つのうち1つがキレイに消えました。こちらの病院では食道の中だけで転移、再発、あるいは治りきらなくて残ってしまった人にPDTを行っているとのことです。

高齢者や体の具合の悪い人は放射線治療や手術が難しいので、そういう人は手術以外の治療方法を考えなくてはいけません。そのような人は増えているそうです。

4)食道ガンの検査にMBI内視鏡を使う

食道ガンの治療に新しい技術が登場して、病を克服するための選択肢が広がり始めました。食道ガンの早期発見には定期的に内視鏡での検査を受けることが必要です。

MBI内視鏡という最新の器具を使う検査もはじまりました。MBI内視鏡の先端から緑と青の光が交互に出ます。ガンができると栄養を補給するために細い血管を作るのですが、MBIの特殊な光を当てると血液の流れが茶色く映し出され、血管が見つけやすくなります。

ガンが作る細い血管の集まりを見つけ出し、目に見えない早期のガンの発見につながるのです。これまでの内視鏡では発見できなかった早期のガンも発見できるようになりました。

食道ガンに罹った後の治療も進歩していますが、検査も新たな内視鏡を使うことで早期に発見できるようになりました。5年実測生存率が上がるのも時間の問題ですね。

【食道ガンも治る最新技術】陽子線治療とPDT光線力学治療〝まとめ〟

日本人の死亡原因の1位はガンで、食道ガンの患者数は約3万人です。40代後半から急増し、5年実測生存率は40%を下回ります。

要因は喫煙と飲酒以外に、熱い飲み物や食べ物、そして肥満です。早く進行する病気なので、症状が出たときには進行していることが多いです。

80年代、90年代は長期生存は難しいとされてきましたが、最近では完治も十分可能となってきました。

最新治療に「陽子線治療」があります。ピンポイントでガンを狙い打ちするので、X線とは違い、心臓や肺への放射線の影響も低く抑えられます。

1回の照射時間は約1分、1日1回、週4回、6週間続けます。費用は保険が適用されないため、全額自己負担となり、約288万円になります。

「PDT光線力学治療」という治療もあります。光と薬でガンを治すというものです。薬を投与し、その4時間後、内視鏡を使った治療が始まります。内視鏡の中に光ファイバーを入れ、光ファイバーを通してレーザーを照射します。治療は1時間程で、保険が適用され、約36万円(3割自己負担)です。10日間の入院が必要です。

食道ガンの早期発見のために、MBI内視鏡を使う検査を受けられるようになりました。MBIの特殊な光を当てて、に見えない早期のガンを発見できます。

食道ガンに罹った後の治療も早期発見のための検査もどんどん進歩しています。