今回は最高の人生だった

我が人生に最大の幸せをもたらした妻との出会い

【繁盛する病院・成功する医者】

我が家の近所に、個人病院が2つあります。A病院とB病院とします。先生の歳は同じ位です。診療科目は両院とも内科、呼吸器科、消化器科、外科です。

患者の数は全然違い、B病院はいつも混んでいます。開院は8時半ですが、早い患者は7時半頃から外で待っています。スタッフの方が7時半過ぎにドアを開けてくれるので、院内には入れます。でも診察までしばらく待たなければなりません。でも9時とか10時頃に行くと相当待たされることになります。それぐらい繁盛しています。

A先生は患者を見下し、B先生は大切に扱って人気者

A病院は閑古鳥が鳴いています。患者はとても少なく、診察してもらうと、山のように薬を出されます。患者は薬で儲けているのだろうと考え、薬は全部飲まないようにしています。

A先生は昔の医者の典型のような人で、一段高いところから患者を見下ろしている感じがします。ぶっきらぼうで、患者が症状を説明している時、顔を見ることもなく、うなずくこともなく、聞いているのか聞いていないのか、さっぱり分かりません。黙々とメモを走らせるだけで、反応がほとんどありません。

B先生はお店でお客さまに接客をしているような対応です。そもそも椅子から違います。先生の椅子は背もたれのない粗末な丸い椅子です。患者の椅子は背もたれがついた、普通の医者が使っている様な立派な椅子です。

患者が座ると、ニコニコしながら話しかけます。腰が低く、患者の気持ちを第一に考えてくれる、とても優しい先生です。まるで百貨店の店員がお得意様と世間話から入るように、一人一人きちんと向き合って丁寧に対応します。初めてきた患者もいっぺんでファンになります。

昼休みには先生と看護師さんたちが病院の周りを掃除しているところを時々見かけます。そんな光景を見ると、ますます好きになります。

信頼関係を築いていたら、誤診しても信頼を失わない

B病院は大昔から我が家の行きつけの病院です。先代の先生のときから親族はみんなお世話になっています。昨年、初めて誤診されました。

娘が遊びにきたとき、数日前から咳が続いているので診てもらおうと、B病院に行きました。丁度その時、B先生も数日前に同じ症状の風邪だったため、自分と同じ風邪と診断します。3日で治りますと自信満々に告げられ、薬を処方されました。娘はその後戻り、3日経っても治らないので、地元の呼吸器科の専門医に診てもらいます。診断はマイコプラズマとのことでした。B先生の診断は間違っていました。

ただ、マイコプラズマの診断は初期の段階では難しいらしく、B先生を攻めるのは酷らしいです。それにそんなことぐらいで私たちの先生に対する信頼は揺らぎません。その後、家族が風邪のような症状で診てもらったとき、インフルエンザと的確な診断をして下さり、数日で回復できました。

人間の心理を知り謙虚なB先生と独りよがりのA先生

患者は自分を頼ってきてくれた大切な人と見て丁重に接するB先生
患者は自分より社会的地位が低い人と見て尊大に接するA先生

わざわざ来て下さって診察させていただいているという姿勢のB先生
診察してあげるから言うことを聞いて養生しなさいという姿勢のA先生

A先生とB先生、どちらが利口かですね。どう接したら好かれるか、嫌われるか、人間の心理をよく知っているB先生は成功しています。自分は医者だから偉いという考えが嫌われるということを知らないA先生は成功していません。

Monologue

病院を成功させるもさせないも、医師の考え方一つで決まるということですね。こんなことを言うと医師の方には申し訳ないですが、丁重で謙虚で感じの良い医者は少ないと思います。尊大で感じの悪い医者にあったことはありませんか?

私は結構あります。昨年、初めて行った大病院でもありました。担当医に質問されたので「○○です」と答えたら、私の説明が的を射ていないと言わんばかりに「そうではなくて・・・・・」と否定されました。

「そうですか」とひと呼吸おいて、「では□□についてはどうですか?」と改めて聞いても良いのに、上から目線でしたね。話をすぐ否定されると人は不快になる、ということが分からないのでしょう。

ですから、B先生の病院はごく少数派だと思います。だから大繁盛するんです。医師の方は頭が良いのですから、もっと利口になったら如何でしょう。大成功しますよ。